18世紀のドイツの文学者、哲学者のゲーテに「色彩論」がある。これはニュートンの自然科学至上主義への批判の中で公開されたものである。
「光」と「闇」は互いに互いを生み、二つが対立しながら溶け合い世界をつくっていく。
彼は光と闇の境界線にこそ「色」が存在すると考えていた。「色彩はなかば光、なかば影である。そして光と
闇の結婚である」光と闇の境界の部分にだけ鮮やかな色が並ぶ。
男も女も、生と死も、善と悪も、光と闇も対立しながら、永久の運動の中に調和し、世界を形づくっている。
経営はアートとサイエンスとの相反した価値の融合したものだといわれている。アートは経営理念、ビジョン
ミッション、サイエンスは財務、損益、数字であり、前者は目に見えない非合理な精神的要素、後者は目に見える合理的な物理的要素。これらの相反する要素の融合こそ企業のコンピタンス発揮の鍵となる。